リスクリワードレシオ(RR)・ペイオフレシオ(PR)について解説します。勝率が高くても破産する理由、これにはリスクリワードレシオ(RR)・ペイオフレシオ(PR)が深く関係しています。危険なトレードを回避するために正しく理解することがとても大切です。
勝率は高いはずなのに、利益が伸びない・相場退場してしまった…
原因は、トレードにおける最重要な資金管理の一つでもある、リスクリワードレシオ(RR)・ペイオフレシオ(PR)での管理にあるかもしれません。
しかし、正しくリスクリワードレシオ(RR)・ペイオフレシオ(PR)を理解することで、今後のトレードをとても有効的にすることができますし、低い勝率でも利益を上げていくことは可能です!
目次
リスクリワードレシオ(RR)・ペイオフレシオ(PR) とは?-利益と損失の比率・割合-
様々な名前で表現されることがありますが、リスクリワードレシオ(RR)とペイオフレシオ(PR)は同じ意味です。
比率で表したり、割合で表します。
ということは、リスクリワードで考えてみれば、利益が損失よりも大きい割合になることが求められます。
リスクリワードレシオ(RR)・ペイオフレシオ(PR) 計算式・計算方法
比率(リスクリワード)
「平均利益」:「平均損失」
- 利益100円・損失100円の場合=比率1:1
- 利益200円・損失100円の場合=比率2:1
- 利益300円・損失200円の場合=比率3:2
割合(リスクリワード・ペイオフレシオ)
「平均利益」÷「平均損失」
- 利益100円・損失100円の場合=割合1
- 利益200円・損失100円の場合=割合2
- 利益300円・損失200円の場合=割合1.5
リスクリワードレシオ(RR)・ペイオフレシオ(PR) 勝率との関係
勝率が90%であれば優秀?
結論から言うと、いくら勝率が高くても破産するときは破産します。
もちろん、様々な要因がありますが、勝率が高くても損失額が大きいとそうなってしまいます。
例えばですが、スキャルピングEAなどに多いとされる「コツコツドカン」ですね。
細かく利確していき勝率を稼いでも、1回当たりの負けが大きいと手法としては危険であると言えます。
【例】「勝率90%」「利益:損失=1万円:20万円」「10回トレード」した場合
=リスクリワードレシオ(RR)・ペイオフレシオ(PR)は「1÷20=0.05」となります。
この「0.05」という数値は先に述べた結論の通り、「勝率90%でも破産する」パターンです。
どういうことなのか?次項で解説します。
リスクリワードレシオ(RR)・ペイオフレシオ(PR) 損益分岐点
勝率が何%であればトレード結果がマイナスとならずに済むのでしょうか。
反対に、勝率が〇〇%の時はリスクリワードレシオ(RR)・ペイオフレシオ(PR)がいくつあれば良いのでしょうか。
理屈で言えば、勝敗がトントンになる1:1(レシオ1)=勝率50%以上であれば利益がマイナスになることはありません。
しかし、1以下の場合に勝率がいくつあれば有効なのかを考えたときに、次の計算式で求めることが出来ます。
必要勝率=1÷(リスクリワードレシオ(RR)・ペイオフレシオ(PR)+1)
結果、リスクリワードレシオ(RR)・ペイオフレシオ(PR)が高いトレードは勝率が低く、勝率が高いとリスクリワードレシオ(RR)・ペイオフレシオ(PR)が低いということが分かります。
損益分岐点一覧表
リスクリワードレシオ(RR)・ペイオフレシオ(PR) | 損益「0」以上にするための勝率 |
0.1 | 91% |
0.2 | 83% |
0.3 | 77% |
0.4 | 71% |
0.5 | 67% |
1 | 50% |
1.5 | 40% |
2 | 33% |
2.5 | 29% |
3 | 25% |
3.5 | 22% |
4 | 20% |
4.5 | 18% |
5 | 17% |
損益分岐点 グラフで可視化
一覧表を基に、リスクリワード(比率)から一覧表にすると以下のようになります。
【リスクリワード(比率)1:1の場合】損益分岐点となる勝率は50%
【リスクリワード(比率)2:1の場合】損益分岐点となる勝率は33%
【リスクリワード(比率)3:2の場合】損益分岐点となる勝率は40%
リスクリワードレシオ(RR)・ペイオフレシオ(PR) 比率・割合の理想
個人的な意見だと、「比率3:2/割合1.5」位が理想値だと思います。
「比率3:1/割合3」が理想値という方もいますが、解説したようにリスクリワードレシオ(RR)・ペイオフレシオ(PR)が高いトレードは勝率が低いです。
そのため、正しく理解はしていても、初心者の方や経験の浅い方は勝率の低さからメンタルがキツく感じてしまうと思います。
もちろん、考え方はそれぞれであり、あくまでも一例なので、自分のトレード環境に合ったバランスを見つけるのが一番です。
リスクリワードレシオ(RR)・ペイオフレシオ(PR) まとめ
リスクリワードレシオ(RR)・ペイオフレシオ(PR)について、
- トレードの利益と損失のバランスが把握できる
- 高勝率でも破産する危険性の理由
- 低勝率でも利益は出せる
以上のことが得られます。では実際のトレードにどの様に活かしていけばよいのか、次回の記事で詳しく具体的に解説していきたいと思います。
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